【バボラ】ピュアアエロ2023基本情報・試打レビュー（２０２２年８月発売）

前作「ピュアアエロ2019」との違いは

ストリングパターンの縦糸と横糸の数は同じですが、ピッチが密に変更されました

画像で見比べてもらってもわかるように、ピュアアエロ2023の縦糸横糸共に２０１９モデルに比べサイドとトップ・ボトムのストリングが中央よりに配置され全体的に密になっています

もう一つの変更（追加）としては「亜麻」という振動吸収素材を搭載し、より快適な打球感・打球音の実現に成功したそうです

モールド（金型）に変更は無く、２０１９モデルと同様です

ぼやけた感じはなく、カチッと硬めの感じでした。前作の２０１９モデルはかなり柔らかく、良く言えば「柔らかい」・悪く言えば「ぼやけてる」感じでしたが、この２０２３モデルはスポットとそれ以外の打球感もハッキリわかれている印象で、硬さは感じるもののインパクト時の情報が鮮明なので、コントロール性はかなり高くなったように思います

ストリングが密になっている為か、前作に比べスピン性能は控えめ

前作が「勝手にかかるレベル」でスピンが良くかかっていたので、それに比べるとスピン性能は落ちますが、ボックス形状のモデルに比べれば十分にかかってくれる感じ

個人的には、前作は良くかかるのですが「かかりすぎる」「思ったよりかからない」と極端なムラを感じていたので、今作はそれが良い感じにまとまって軌道をイメージしやすくなったように思います。

ピュアアエロの前のアエロプロドライブに似たスピン性能と打球の軌道といった感じ

ピュアアエロにモールドが変更になって、アエロを離れた方には一度試して頂きたいですね

打球感がハッキリしたことにより、インパクト時での情報が多く「手に残る感覚と飛びに差が出にくい」コントロール性の高い印象。スピン系ラケットのカテゴリーではあるものの、極端にかかるような「なんでもかんでもスピン」「スピンが簡単に打てる」という代物では無く、「ちゃんとスイングに比例して回転がかかるモデル」になった感じ、いわゆる上級者好みに仕上がっているように思います。良い意味で癖のないまとまった印象のラケット、ウイークポイントがあるとするならスポットを外した時の「硬質な打球感」は結構、手首や腕に来るので、怪我の心配はすこしあるかな・・・

アエロ史上一番ボレーがしやすいです

というのも、ラウンド形状のフレームでありながら、「ボワン」と弾いて飛んでいく事がなく「のせて運ぶ」感覚が出せるくらい適度にボールが乗ってくれます。（ラウンド形状にはない接触時間の長さがあります）なので、フラット気味のボレーでも吹っ飛んでしまう事がなく安心して厚めに当てていけます。

バックボレーに関しても、当然フォアボレーよりは回転量が多くなるのですが引っ掛かりが良く抑えの効いたボレーがしやすいです。

ボレーではフレームの（特にフェース部）剛性を感じることができ面ブレが少なく、しっかり「面」を感じれるところと、弾きすぎない球離れ感がコントロールのしやすさ、ボールの浮きにくさにつながりボレーがしやすいラケットでした。

ストローク同様・スポットを外した時の硬い感じがあるので、打球感という意味で好き嫌いは分かれそうですね。（個人的にはどこか痛めるまではアリかな・・・）

打球感がハッキリしているので、コントロール性は高くしっかり狙いたいところに打てそうな感じ。逆に打球感が柔らかいモノはインパクト時にぼやけて、何となくエリアで狙う感じになる印象。このアエロはもう少しピンポイントで狙っていける感じがあり、しかもボールに極端な回転（癖）が出ないので軌道も含めて狙いやすいです。

スライスなんかもしっかり面に乗ってくれるので沈める・滑らすというコントロールもつけやすく、グリグリのヘビースピナーでなくても十分に扱える感じ。

サーブに関しても癖はなくコントロールしやすさがあります。

前モデルのピュアアエロとはかなり性格の異なる仕上がりで、今作はボールに変化（回転）を与えにくくはなったところはアエロファンからは残念かもしれないですが、飛びムラが少なくなり安定感が高まった分、幅広い層のにウケそうな感じ。

打球感が結構硬く感じるので、この打球感は好みがわかれそうですね。

同じバボラのピュアドライブよりは、飛びは抑え気味で打球感がハッキリしているので。しっかりスイングして厚い当たりで打っていくプレーヤーが対象になっていくのではないでしょうか。