基本情報(スペック) | |
フェース面積 | 97sq.in |
平均重量 | 300g |
平均バランス | 320mm |
フレーム厚 | 18.5-21.5-22.5mm |
ストリングパターン | 16/19 |
長さ | 27in |
グリップサイズ(国内発売) | G2/3 |
試打前の考察
その①
グラファイトシリーズと言えば代名詞と言える、このスロート部分の「ブリッヂ」フレームの捻じれ・ブレを軽減し面の安定性を確保する構造で、40代オーバーのプレーヤーならこの形状を見ただけで「名器」を連想してしまう特徴的なフレーム
その②
グロメットの形がバボラ社の「ウーハー」のような作りでストリングの可動域が大きくなりパワー飛びが良くなりそうな印象。ちなみに同じグラファイトシリーズの100と107のグロメットはノーマルな凸凹のない形状です。
グロメットホールも大きめで、振動吸収性がよく、パワー・スピンも増大しそうな感じです。
その③
「cts構造」というトップにかけてフレーム厚が厚くなり、パワーが伝わる構造になっていて「100・107」よりも全体のフレーム厚が1mm厚くなり、この面でもパワーUPしそうな感じ。
実際の使用感はというと・・・
ストローク
- 乗りを感じやすい
- 弾きは弱め
- クラシカルな運ぶスイングイメージが吉
- スライス・フラットドライブは〇
- グリグリスピンは×
見た目(ボックスフレーム)の通りの打球感です。接触時間を長く感じやすく「運ぶ」イメージがしやすく、特にバックハンドスライスの乗り感は秀逸。勿論弾きは弱く「速いボール」を打ち込みたい方には物足りないですが、ベテランテニス・コントロールを重視したプレーヤーには良い意味で飛びが控えめな分ボールコントロールはしやすいです。ヘビースピンのエッグボールをイメージする方にはそこまで回転に特化していないので合わないのではないでしょうか。
300gと軽量な事もあり取り回しは良く、振りぬきも良し。ボックスフレームは比較的重め(310g以上)が多く「ボックスの打球感は好きだけど力がなくなってきて重いのはしんどい」という方にはピッタリのアイテムです。最後に300gと軽量ながら打ち負ける感じもなかったです。
ボレー
- スイートスポット広め
- 柔らかい打球感
- 乗りがよく弾かないのでコントロール性は〇
- 面を合わせるだけでは飛ばない(飛びにくい)
ストリングホールが大きめなのでそれが影響しているのか、スイートスポットはスペック(97sq.in)のわりに広めで、打球感も柔らかく不快な振動はかなりカットしてくれる感じ。ストローク同様に接触時間を長く感じ、弾かないので「ボールを置いてくる」イメージのコースを狙うボレーはかなりやりやすいです。弾きが弱い分ボールのスピードが出にくい事がデメリットですが、ローボレーが浮かない等のコントロール面が良いので、「スピード&パワー」を求める方以外は大半の方が扱いやすいと感じるのではないでしょうか。弾きが弱いので「面を合わせるだけのボレー」は深く飛びませんので、初級レベルの方には難しさがあるかもしれませんね。
ゲームでの使用感/サーブ
- オールラウンドプレーヤー向け
- コントロール重視の展開は〇
- ストロークでの強打でエースは△
- サーブもコントロール重視
- 力みが出ても収まる
インパクト後のフォロースイングで微調整ができるくらい球持ちが良いので、実際のゲームでは、いつもいつもきれいなインパクトができないので、スライスなどでも「ちょっと厚く当たりすぎた」と思ってもスイング後半で抜いていけるので、コートに収めやすくコースも狙いやすかったです。フォアストロークに関しても良い意味で飛ばないので「吹かしが怖くて振り切れない」ということも起こりにくく終始振り切ることができました。ボックスフレームの良いところが全面に出てるラケットでした。300gなのでゲーム後半でもラケットが重く感じることもなく最後まで快適にプレーできました。ただし、パワーのあるラケットではないので、ベースラインからの強打・トップスピンで高く跳ねるボールを主体とするプレースタイルには合わないと思います。
スライスや左右前後・基本低いボールでゲームを作りボレーに行く、クラシカルな王道スタイルに合っていると思います。
サーブに関しては特にこれと言って特徴はなく、打ちにくい事もなく、回転が良くかかるわけでもないのであくまでもコース重視のサーブが良いと思います。
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